上大静脈 (SVC) 損傷は経静脈的リード抜去術の最も致命的な合併症の1つです。まれではありますが、実施されたすべてのリード抜去術の0.46%に発生し、これらのSVC損傷の半分以上が死亡に帰結します。1 Circulation: Arrhythmia and Electrophysiologyに発表された複数年にわたる解析では、血管内バルーンを使用すると、リード抜去術を受けた患者が生存する可能性が高いことを示されました。1
経静脈リード抜去術は重大な合併症の発生率が低いため、安全かつ効果的であると考えられています。1 ただし、合併症はやはり発生する可能性があります。その1つは、危険でその多くが致命的なSVC裂傷です。このような状況では、血管内バルーンを使用してSVC裂傷を閉塞することで失血を防ぎ、修復のためにより長い時間を稼ぐことができます。
Azarrafyi et al.1は、2016年7月1日から2018年7月31日までのリード抜去術における有害事象に関するデータを収集しました。SVC損傷は、その患者背景、症例の詳細、院内死亡率指数についてが調査されました。
その結果1は、116件のSVCイベントが確認されたことを示しました。これらのうち、44%は適切な血管内バルーンの使用に関連しており、56%はバルーンを使用していないか、不適切に使用していました。血管内バルーンを適切に使用した場合、 51 例中45例の患者 (88.2%) が生存したのに対し、バルーンを使用しなかった場合や不適切に使用した場合では65例中37例 (56.9%) でした (P = 0.0002)。適切なバルーン展開は、SVC損傷を経験した患者の院内死亡率の独立した負の予測因子でした (オッズ比 0.13; 95% CI 0.04~0.40、P<0.001)。
この研究の著者らは、治療に血管内バルーンが含まれていた場合、リード抜去術を受ける患者はSVC損傷後にも生存する可能性が高いと結論付けました。1
SVC損傷を有する患者をケアするために、メリットメディカルは患者が安定して手術に移行するための時間を与えることを目的として最大30分間止血を維持する2 閉塞バルーンVitale™ を提供しています。
8Fおおよび10F Vitaleを競合する血管内バルーンと比較した臨床医の評価3では、Vitaleの留置時間が30秒 (1:28 vs. 1:58秒) と速いことがわかりました。臨床医はまた、Vitale 8Fおよび10Fの先端はより柔らかく、血管系への外傷が少ないことも報告しています。
Vitale閉塞用バルーンのその他の利点
- 拡張がより速い4 損傷部が速やかにかつ確実に塞がれます。
- 市場にある製品中最小のフットプリント 8Fは、より大きなバルーンと同等の機能を備えています。
臨床医の手術の準備をさらに進めるために、メリットはVitaleを便利なプレミアキットとしてSVC治療に必要なツールと共に販売しております。
キットの内容8Fバルーン | キットの内容10Fバルーン |
---|---|
60 cc VacLok® シリンジ | 60 cc VacLok® シリンジ |
8F Prelude SNAP™ 親水性シースキット | 6F Prelude SNAP™ 親水性シースキット |
InQwire® Amplatzガイドワイヤー 0.035インチ X 260 cm 3 mm J型チップ | 10F Prelude SNAP™ 親水性シースキット |
InQwire® Amplatzガイドワイヤー 0.035インチ X 260 cm 3 mm J型チップ |
ぜひ製品ページにアクセスして、カスタマーサービスにお問い合わせいただき、Vitale閉塞用バルーンの詳細をご覧ください。
なぜなら、SVC損傷に関してはどの一秒も重要だからです。
参考文献
- Azarrafyi et al. 2019. “Endovascular Occlusion Balloon for Treatment of Superior Vena Cava Tears During Transvenous Lead Extraction: A Multiyear Analysis and an Update to Best Practice Protocol.” Circulation: Arrhythmia and Electrophysiology 12(8): e007266. PMID: 31401856.
- 社内データ。
- Clinician Evaluations, Final Report. Data on File.
- 社内データ。